睡眠についての常識
30代ビジネスパーソン200人へのアンケートで、平日の睡眠時間は平均6時間という結果でした。
「朝がツラい」「昼間、眠気に襲われる」という声が多くありました。
熟睡感が得られず仕事の効率が下がり、睡眠時間にしわ寄せがいく悪循環は避けたいものです。
そこで、昼間バリバリ活動するために知っておきたい睡眠常識をQ&A形式でまとめました。
Q1 90分の倍数で起きると目覚めがいいって本当?
A1 レム睡眠は約90分周期で訪れるが、あくまで平均値であり個人差が大きい。
睡眠には、眠りが深い「ノンレム睡眠」と、
脳の活動が活発で夢を見ている時間帯の「レム睡眠」があり、
約90分周期でレム睡眠が訪れる。
眠りが浅いレム睡眠時に起きればすっきり目覚めやすい。
ただ90分はあくまで平均値で、個人差がある。
90分×4=6時間後に起きるつもりでも、その人の眠りが100分周期なら、
レム睡眠の訪れは6時間40分後になるので6時間後時点は深い眠りの中だ。
90分周期で計算するより、感覚的に何時間寝た時がすっきり目覚めるかを把握する方がよい。
Q2 睡眠不足だと太っちゃう?
A2 睡眠不足がストレスになって食欲が増す為、太り易くなります。
睡眠不足はそれだけで十分ストレスになります。
睡眠満足度が低いと、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されることにより、
血圧や血糖が上がり、胃酸が分泌されます。
そしてストレスに耐え得る栄養素を取り込むため、食欲を促進するグレリンの分泌が増え、
食欲を抑えるレプチンの分泌が減少します。
こうして食欲が旺盛になるため、慢性的な睡眠不足は肥満になりやすくなります。
Q3 いびきがうるさいと言われるんだけど…?
A3 睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。
あなたが肥満気味で、大きないびきの前後に無呼吸の症状があり、
日中に強い睡魔が襲う場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと言えます。
首回りに脂肪がついて狭くなった気道を舌や扁桃がふさいでしまい、無呼吸状態となる。
苦しくなると脳から呼吸指令が出て、狭い気道を空気が行き来するので大きないびきをかく。
当然眠りの質が下がるため、仕事でミスをする確率も増す。
治療法の一つに、空気を送り込んで気道を確保するマスク「CPAP」がありますが、
一番の解決策は肥満の解消です。
Q4 寝る前の飲酒は睡眠薬代わりになる?
A4 覚醒作用で熟睡できない。量が増えて悪循環になります。
アルコールを飲むと入眠までの時間が短くなります。
しかし睡眠の前半に抑えられたレム睡眠が睡眠後半に長く続いて眠りが浅くなり、
アルコールの利尿作用も加わって夜中に目が覚めやすくなります
寝酒が習慣になると同量では寝つきが徐々に悪くなるので、
酒量が増えてアルコール依存に陥る危険もあります。
睡眠薬代わりの寝酒は禁物です。
Q5 「寝だめ」はできる?
A5 不足した分は多少補えますが、昼まで眠ると体内時計のリズムを崩します。
翌日以降の睡眠不足に対してあらかじめ長く眠っておく貯金型の「寝だめ」はできません。
前日までの睡眠不足を長時間睡眠で解消する借金返済型なら、ある程度可能です。
ただ、週末に昼過ぎまで寝てしまうと体内時計がズレて週明けがツラくなります。
平日より遅く起きても1〜2時間までにして、不足分は昼寝で補う方がよいでしょう。
※お話を伺った先生
内田直先生(早稲田大学スポーツ科学学術院教授、睡眠医療認定医師)
「激務に負けないカラダづくり」は毎週木曜日に更新。次回は、6月7日に掲載する予定です。
※この記事は、日経ビジネスAssocie2006年8月1日号に掲載した記事を基に再編集したものです。
A1 レム睡眠は約90分周期で訪れるが、あくまで平均値であり個人差が大きい。
睡眠には、眠りが深い「ノンレム睡眠」と、
脳の活動が活発で夢を見ている時間帯の「レム睡眠」があり、
約90分周期でレム睡眠が訪れる。
眠りが浅いレム睡眠時に起きればすっきり目覚めやすい。
ただ90分はあくまで平均値で、個人差がある。
90分×4=6時間後に起きるつもりでも、その人の眠りが100分周期なら、
レム睡眠の訪れは6時間40分後になるので6時間後時点は深い眠りの中だ。
90分周期で計算するより、感覚的に何時間寝た時がすっきり目覚めるかを把握する方がよい。
Q2 睡眠不足だと太っちゃう?
A2 睡眠不足がストレスになって食欲が増す為、太り易くなります。
睡眠不足はそれだけで十分ストレスになります。
睡眠満足度が低いと、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されることにより、
血圧や血糖が上がり、胃酸が分泌されます。
そしてストレスに耐え得る栄養素を取り込むため、食欲を促進するグレリンの分泌が増え、
食欲を抑えるレプチンの分泌が減少します。
こうして食欲が旺盛になるため、慢性的な睡眠不足は肥満になりやすくなります。
Q3 いびきがうるさいと言われるんだけど…?
A3 睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。
あなたが肥満気味で、大きないびきの前後に無呼吸の症状があり、
日中に強い睡魔が襲う場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと言えます。
首回りに脂肪がついて狭くなった気道を舌や扁桃がふさいでしまい、無呼吸状態となる。
苦しくなると脳から呼吸指令が出て、狭い気道を空気が行き来するので大きないびきをかく。
当然眠りの質が下がるため、仕事でミスをする確率も増す。
治療法の一つに、空気を送り込んで気道を確保するマスク「CPAP」がありますが、
一番の解決策は肥満の解消です。
Q4 寝る前の飲酒は睡眠薬代わりになる?
A4 覚醒作用で熟睡できない。量が増えて悪循環になります。
アルコールを飲むと入眠までの時間が短くなります。
しかし睡眠の前半に抑えられたレム睡眠が睡眠後半に長く続いて眠りが浅くなり、
アルコールの利尿作用も加わって夜中に目が覚めやすくなります
寝酒が習慣になると同量では寝つきが徐々に悪くなるので、
酒量が増えてアルコール依存に陥る危険もあります。
睡眠薬代わりの寝酒は禁物です。
Q5 「寝だめ」はできる?
A5 不足した分は多少補えますが、昼まで眠ると体内時計のリズムを崩します。
翌日以降の睡眠不足に対してあらかじめ長く眠っておく貯金型の「寝だめ」はできません。
前日までの睡眠不足を長時間睡眠で解消する借金返済型なら、ある程度可能です。
ただ、週末に昼過ぎまで寝てしまうと体内時計がズレて週明けがツラくなります。
平日より遅く起きても1〜2時間までにして、不足分は昼寝で補う方がよいでしょう。
※お話を伺った先生
内田直先生(早稲田大学スポーツ科学学術院教授、睡眠医療認定医師)
「激務に負けないカラダづくり」は毎週木曜日に更新。次回は、6月7日に掲載する予定です。
※この記事は、日経ビジネスAssocie2006年8月1日号に掲載した記事を基に再編集したものです。
























